スパニッシュ・ホワイト・アンチョビ
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パタゴニア プロビジョンズのスパニッシュ・ホワイト・アンチョビは、たんに美味しくてマイルドな味わいのシーフードというだけではありません。真に持続可能な漁業を提供しながら、家族経営の小さな会社からなるコミュニティをサポートし、食物連鎖の下位の魚を食べるための、簡単で栄養価の高い方法です。
栄養:小さな魚を食べよう
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カタクチイワシのような食物連鎖の下位にある小型魚は、簡単に美味しく食べることができます。食物連鎖の下位にいる食材を食べることは、地球に良いだけではなく、人間にとっても良いことなのです。
カタクチイワシは寿命が短く、プランクトンを食べるため、マグロやメカジキのような食物連鎖の頂点にいる大型魚に見られる高レベルな有害重金属の蓄積は起こりません。海の食物連鎖の下位に位置する小型魚を調達することで、水銀などの重金属の含有量が少ない、美味しくて個体数の豊富な魚をお届けしています。
また、カタクチイワシはたんぱく質やカルシウムの優れた供給源でもあり、神経細胞と血液細胞の両方で健康維持を助けるビタミンB12を、最大で一日摂取量(DV)の560%と非常に多く含みます。つまり、パタゴニアのホワイト・アンチョビは、その小さな体にシーフードの素晴らしい点をすべて備えているのです。
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調達:スペイン流の解決策
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スパニッシュ・ホワイト・アンチョビは、スペイン北部沖の個体数が豊富な群から小規模な責任ある漁法を用いて捕獲されます。
カンタブリア州に拠点を置く漁船団は、小規模な巻き網漁法を利用して混獲を最小限に抑え、最高品質の収穫を実現します。カタクチイワシは密集した群を作るため、網で魚の群れを囲んだ後、底部に集めていくことで効率的にカタクチイワシだけを狙い、その結果混獲をほぼ防ぐことができます。収穫された魚はすぐに、主に女性を雇用するB Corp認証の、5世代続く家族経営の会社〈コンセルバス・アントニオ・ペレス・ラフエンテ〉に運ばれます。魚はそこで加工され、地元の調味料とエキストラバージンオリーブオイルを加えて缶詰にします。個体数が豊富なこの小さな魚はさっぱりとした味わいの常温保存が可能なご馳走となるのです。ピザやシーザーサラダなどで使われる、一般的に知られるこげ茶色した塩辛いアンチョビとはまったくの別物です。
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環境:なぜアンチョビなのか?
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マグロやメカジキのような食物連鎖の頂点に立つ大型捕食者の個体数が急減する一方で、カタクチイワシやその他の小型魚は責任ある漁法で捕獲することで豊富な個体数の維持が可能になります。
マグロやメカジキは、前世紀の半ば以降、乱獲により個体数が減少しています。これらは寿命が長く成熟が遅いため、繁殖に時間がかかり、その美味しさゆえに世界的な需要という圧力に耐えることができません。カタクチイワシのような海洋食物連鎖の下位にいる、個体数の豊富な魚は美味しい代替品となります。カタクチイワシの短い寿命と短期間での繁殖に、厳格な個体数管理が加わり、この小さな魚は完全に再生可能な重要資源となっています。さらにカタクチイワシは密集した群で行動するため、ほとんど混獲をせずに済むのです。
歴史:カンタブリアの漁業組合
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スペイン北部のビスケー湾沿岸にある昔ながらのこの村では、漁師と加工業者が協力し、魚にも地域社会にも等しく健全な未来を確保しています。
深い森と山に囲まれたカンタブリア州の海岸線全域で、何世紀にもわたってこの海域で漁を行ってきた多くの家族が、それぞれに所有する小さな漁船で海に向かいます。スペインのこの自治州で、パタゴニアのアンチョビやタイセイヨウサバを捕獲する漁師たちは、中世に遡るコフラディアと呼ばれる組合に属しています。組合は利益や最良の漁法を共有し、働き手の安全を確保します。また、独自のバーを持ち、フェスティバルを行う社会的な組織でもあります。この協力の伝統と、世代を超えて受け継がれる会員資格が、海洋資源とそれによって成り立つコミュニティを将来にわたって守るという強い責任感を生み出します。
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パートナー:科学による基準
Photo Courtesy of Good Fish Foundation
私たちは、オランダのヴィーネンダールにある〈グッド・フィッシュ・ファウンデーション〉と協力し、カンタブリア州の漁船団が捕獲するビスケー湾のカタクチイワシが真に再生可能な資源であり続けるように務めています。
魚類の保護団体や科学組織と直接的な協力関係にある数少ない大手食品企業の1社として、パタゴニア プロビジョンズは故郷である地球を枯渇させるのではなく、保護するために役立つ解決策を見つけることを目標にしています。〈グッド・フィッシュ・ファウンデーション〉は、ヨーロッパ漁業の持続可能性を評価し、漁師や養殖業者、加工業者、小売業者と協力して、シーフードの購入者が環境に配慮した食物を選択できるように支援しています。また、消費者向けの持続可能な魚介類ガイドの発行や、料理人へのアドバイスも行い、2030年までにオランダでは持続可能な魚のみが捕獲、養殖、販売、消費されるようにする取り組みを行っています。「サバやイワシ、カタクチイワシのような小さな魚は食物連鎖の下位にいます。個体数が豊富で、上位にいる大型種よりもはるかに回復力に優れています」と〈グッド・フィッシュ・ファウンデーション〉の海産食品評価者であるタチアナ・ロダーは話します。カタクチイワシは、オランダやその他の地域で賢明な選択肢として注目されています。
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