古代の穀物
セイバリー・グレインズの原材料サプライヤーは簡単には見つかりません。
今日の農業業界において、パタゴニアの基準を満たすKamut(カムット)コーラサン小麦やブルガー小麦、あるいはキヌアを供給する業者は多くありません。しかし幸いなことに、これらの古代穀物を栽培し、環境的あるいは社会的な価値観を私たちと共有する、数少ない生産者を見つけることができました。マッシュルームや野菜の供給業者と同じように彼らも、可能な限り高品質で、100%オーガニック認証済みの穀物を生産しようと尽力しています。私たちは、彼らとの協働に胸を躍らせ、ともに作り出した美味しいセイバリー・グレインズを誇りに思っています。
カムット・コーラサン小麦
伝説によると、カムット・コーラサン小麦はツタンカーメン王の墓から発見され、生き残った36粒の種子から栽培されました。古代エジプト語で「小麦」を意味するカムット。この名前は、常に認証済みのオーガニック農法で栽培され、遺伝子組み換えが絶対に行われないことを確実にするために商標登録されています。カムット・コーラサン小麦は栄養価が高く、ナッツやバターのような風味があり、近年とても高い評価を得ています。
栽培者の1人、ボブ・クイン氏をご紹介します
科学者でもあり、31年にわたるオーガニック農業経験を持つボブ・クイン氏は、何十年もの間コーラサン小麦を栽培してきました。ボブがこの古代穀物に熱中し始めたのは16歳、1963年のシュートー・カウンティー・フェアで初めてこの大きな穀粒を見た時でした。すぐにその大きさと古代にまでさかのぼる起源に心を動かされ、さらにその味と食感にも魅了されました。何年もかけてコーラサン小麦を研究し、カムットの名を商標登録し、さらにはその美味しさと独特の栄養価を広めるため、会社を設立しました。私たちはその熱意と専門知識に惹かれ、パタゴニアのセイバリー・グレインズ用にオーガニックのカムットの供給をボブに依頼しました。
モンタナ州のビッグサンディー近くにある彼の農場で、ボブはオーガニック農業の試みを続けています。約1,620ヘクタールのこの農場は、1920年以来、クイン家に3世代にわたって受け継がれてきました。農場の最新事業はオーガニックの高オレイン酸サフラワーオイルで、ここで栽培された種子をその場で圧搾しています。この農場にはさらに、小さな実験的果樹園や、穀物、乾燥地栽培の野菜、果実、根菜類用の研究区画があります。また、父親が建て、ボブもその手伝いをした美しい家があり、ベアーズ・ポウ・マウンテンズの絶景を望みます。
ブルガー小麦
ブルガーは全粒小麦を精白し、蒸してから乾燥させ、粗く挽いたものです。ブルガー小麦の精製方法は、およそ4,000年前に地中海沿岸地域で考案されました。調理時間を短縮して独特の風味と食感を生み出すことができるため、現在でも同じ方法で製造されています。
キヌア
キヌアは、ビーツと同じ科に属する植物の実で、厳密には穀物ではありません。およそ5,000年前にボリビアで栽培が始められ、インカ文化の主要産物になりました。1970年代に現代の料理人や農家が「再発見」したキヌアは、その後、生産性の高さや、その栄養価、調理時間が短い点が評価され、国連から「スーパーフード」として認定されました。